一世一代のプロポーズ
自分のことを見つめ直してからは、今までよりも1人の女性と会う回数は少し増えました。それでもお互いの相性というのもあり、お付き合いに至らずに終わるパターンは何度か続きました。でも、俺は全くめげませんでしたよ。前よりも前進しているという手応えを感じていたからです。
結婚相談所に登録してから約2年という歳月が経っていたある日、俺にとって忘れられない出会いがありました。それは相談所主催のBBQパーティでした。一人暮らしが長かった俺は、料理がそこそこ出来ていました。料理は男性がやっても女性がやってもどちらでもいいという考えを持っていたので、その日出会った料理が苦手な女性に思いっきり腕を奮いました。
数日後に担当者の方から女性がもう一度会いたいと仰っていると聞き、セッティングをしてもらいました。彼女とは馬が合うというのでしょうか。昔からの友達のように話が弾みました。無理して楽しませようとしたわけでもなく、自然な会話のキャッチボールが続いたのです。
あまり男性と付き合ったことがなくて恋には奥手だったと言っていた彼女ですが、なぜか俺とは楽しい時間を過ごしてくれたのです。それは俺にとっても楽しい時間であり、彼女との未来の生活も想像出来るなと感じたのです。お互いに惹かれるというよりは、一緒にいるのが当たり前という感じになってきました。付き合おうという言葉もなく、自然に傍にいたという感じです。だからこそ、プロポーズをきちんとしようと思いました。
BBQパーティで彼女と出会ってからちょうど1年経った日、俺は一世一代のプロポーズをしたのです。彼女は泣いて喜んでくれました。この事を真っ先に報告したのは担当者の方です。ものすごく心配していたと打ち明けられました。
婚活なんてダサいと鼻で笑っていた俺が2年以上も活動しました。
自分を見つめ直すきっかけにもなり、社会人としても一皮剥けたように思います。苦しい時期もあったけれど、それを乗り越えられたから今の自分があるのです。何ごとにも全力投球しなければならない時はあるのだなと勉強になりました。