結婚相談所で自己を見つめる婚活
女性の扱いにはなれていたので、どんな女性を紹介されても話は弾みました。
結婚相談所主催のパーティにも積極的に参加して出会いの幅を広めていきました。それでも、なかなかお付き合いに至るまでの出会いには恵まれなかったのです。
結婚相談所には自分自身の担当者がいます。
こちらが気になった女性か、女性がこちらを気になって指名して来た時の橋渡しをしてくださる方です。その方には恋愛相談のようなことを何度もしました。担当者は結婚への橋渡しをしたいと一番に願ってくれている人なので、いつでも親身になって相談に乗ってくださいます。そして、時には叱咤激励もくださいました。
過去の合コン経験とは違い、1対1で女性と向き合わないとお付き合いには至りません。今まで難なくこなしてきたから、意外と簡単に相手が決まるだろうと高を括っていました。1年も活動していれば心も折れてきます。俺は本当はモテない男だったのかもと落ち込むこともありました。
ある日、いつもと同じように担当者に相談を持ちかけました。
最初にお会いした時は話が弾むのに、次に続かないのはどうしてなのかという相談です。まるで小学生の問いのようですね。このように書いてしまうと恥ずかしいです。
当然のことですが、担当者は否定などしません。
長所を褒めてくださいました。それは自分でも気付いていない長所でした。そして、「そのような素晴らしい長所を持っているのだから今までの経験は捨てること」と言われました。
言われた時はピンと来ませんでしたが、それからの俺の婚活は今までとは違ったように思います。それまでは自分の合コン経験から女性を楽しませようとその場を取り繕っていました。でも、今やっている婚活というのは初めての経験であることに気付いたのです。30歳を過ぎたいい男が上っ面の話しかしなければ、女性だって結婚に相応しいとは思いませんよね?初めて自分の性格を見直した瞬間でもあります。だから、女性との接し方を変えてみました。