猛省、そして出直しの決意
翌朝、時間が取れたのでさりげなく兄にその話を振ってみました。
兄はとくにびっくりすることもなく、「あぁ、聞いたの。」というくらいの軽い反応でした。どうして私にそんな人を紹介しようとしてたの?あんまりじゃない?と少し兄を非難してしまったのですが、すると兄は「だって、お前もお袋も、弁護士弁護士ってうるさかったろ!弁護士でたまたま実家が近かったから紹介しようと思った、それだけだよ。」とバッサリ言い切られました。離婚歴などの話については、私がそんな細かいところまで注文付けられるような女なのか!と叱責されました。前妻さんが大変な良妻だったということについても勿論わかっていて、お前とは180度違う感じの雰囲気の女性だったとのことでした。
つまり「弁護士の知り合い」は紹介できるけれど、妹である私のことを自信を持って自慢の妹と紹介できないので、そのくらいの傷がついている弁護士でも文句を言うな、人間性なんてしらない、もしお互いの相性があえば過去のことなんて問題ないだろう、わがままを言うな!ということでした。
この話を聞いた母もショックを受けたようで、どういうわけか、東京でもいいからあなたの会社の同僚とかでいい人いないのかと兄に聞いていましたが、兄も母の勘違いぶりに半ば呆れ顔でした。友人の妹と結婚するって昔はよくあったパターンだったでしょうが、今の時代、かえってそんな面倒くさい関係を敢えて求める人は少ないはず。それが母はわかっていないと兄は言っていました。
私たちが自分たちの資質をさしおいて、弁護士だの医者だのの肩書にこだわって兄に話していたことで兄の気持ちは相当不快になったようでした。一番良いのは自力で自分の理想の人を探してゲットすることです。兄を含め誰かに頼るんだったらあれやこれやと初めから注文を付けないで、「だれかいい人いたらお願いね。」くらいのお願いの仕方をすべきだったと私は反省しています。
この件があってからしばらくの間、私の婚活は中断してしまいました。母は相変わらず空気を読めずに「せめて合コンにはいきなさいね。」と急かしてきますが、私はもう少し自分を見つめなおして、人に頼るばかりではなく自力で婚活しなくてはと思っています。